最近おりものが増えた原因がわからないという方へ、対策をお伝えします。
意外と知らない「おりもの」って何なの?
おりものとは、子宮頚部や子宮内膜、膣などから出る分泌物。
膣の粘膜をうるおして膣の中を清潔に保つという働きがある女性にとって大切な機能の結果なのです。
おりものは量やにおいに個人差があるものの健康的なものは乳白色で、少しすっぱい臭いがするのが一般的です。
おりものは卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステン)の作用を受けるため、月経周期に合わせて量・状態に変化がある場合が多いです。
生理前になると増えたなぁと、身体の調子が分かるという方も多いのではないでしょうか。
自分の通常のおりものの状態を知っておくことで、排卵日や生理になるタイミングを知ることができます。いつもの状態を把握することで、体調不良の目安になることもあるのでおりものの観察は重要なのです。
おりものの量が増えたと感じる理由
おりものの量は他の人と比較することができないので、自分で多いのかどうかはわかりにくいと思います。今の状態が異常かどうかは判断できないでしょう。
尿漏れをしたように下着がぬれているとか、以前よりも徐々におりものの量が増えたという場合には念のために産婦人科やレディースクリニックで受診するのが良いです。
ただ、知っておいてほしいのは「おりものの量は年齢によっても変化するもの」ということ。
女性ホルモンの分泌量が多い20~30代の場合は、10代と比べるとおりものの量は多くなります。
急に変化した場合は注意が必要ですが、大人になっていく過程において徐々に多くなっている場合には心配はいりません。それ以降、40代になると徐々におりものの量は減っていきます。
また、おりものの量が多くて下着が濡れた状態のままでいると、雑菌が繁殖して炎症を起こすこともあります。多い方は特に下着選びのときに吸湿性の高いものを使ってこまめに換えましょう。
おりものの臭いが気になる
正常なおりものってどんな状態か。
上記の通り健康な方のおりものというのは、少しだけすっぱい臭いがします。
これは膣の中にいる菌が乳酸を出しているから。この乳酸は酸性の性質がありすっぱいものなのです。この酸性になっていることによって膣内に他の雑菌が進入しにくい状態になっています。
少しの臭いであれば正常なので心配いりません。
ただ、おりものの臭いが気になったら、まずは清潔にするように心がけてみましょう。
病気かどうかの前におりものが下着について時間がたったときの雑菌の繁殖の可能性もあります。おりものシートなどを使うなど外陰部をできるだけ乾燥した状態にしてあげるのが臭いを減らすコツです。
それでも臭いに変化を感じたのであれば、検査をしてみると安心できるでしょう。
また、日ごろのケアにデリケートゾーン専用の優しいボディーソープも販売されています。意外と安く効果も期待できるものですので、試してみるのもオススメ。
彼氏に嫌な思いをさせないためにも、ケアをはじめるのが女性のマナーかもしれませんよ。
おりものが増えたら病気ということはあるの?
おりものは健康なときにも出るものですが、量が増えたり臭いに変化があった場合には、病気の可能性はもちろんあります。
急激におりものが増えたのであれば、健康な状態ではないのは間違いありません。
変化に気づけるように、自分のいつものおりものはどんな状態にあるか確認しておくことがやはり重要です。
違和感があった場合には早めの検査が重要です。産婦人科に行くのが良いでしょう。
たとえば、酒かすのようにちょっとカサカサしたおりものが出る場合には「性器カンジダ症」、悪臭をもつおりもので量が増えた場合には「非特異性膣炎」の可能性があります。
お医者さんに行くほどではないという方であれば、今は家でバレずに簡単にチェックできる検査キットも入手しやすいです。
おりものは病気を知るきっかけになる場合があります。以下の症状が出た場合には早めの産婦人科の受診をオススメします。
- おりものに悪臭がある
- 外陰部のはれや痛みがある
- 一日に何度も下着を替えるくらい、量が多くなった
- ピンク色や茶色など、血の混ざったおりものが出ている
- うみのようなドロっとした黄色や黄緑のおりものが増えてきた
性感染症の疑いもありますし、子宮膣部びらん、子宮頚管ポリープ、子宮内膜炎などの可能性もあるといいます。過度に不安になる必要はありませんが、状態の確認はしておくのが良いです。
その場合には上で紹介した簡易的な検査キットも良いですが、症状が出てから時間がたっている場合には自己判断せずにお医者さんに見てもらいましょうね。
まとめ
今回はおりものが増えたと感じる女性へ向けて、どうすればいいのかを説明してみました。
まずは自分の正常な状態を理解して、変化に違和感があったら何らかの方法で検査するのが良いです。
病気である可能性は低くても、安心できるというのが何より大切。恥ずかしさよりも将来の身体の健康を選択してほしいと思います。