リビング&ダイニングのインテリアコーディネート

リビング&ダイニングのインテリアの配置について

リビング&ダイニングのレイアウトというと広い空間ですので、お部屋のコーディネートにやりがいや充実感を持って楽しく取り組めたら良いのですが、どこに何を置いていいやらと混乱して気が遠くなってしまう方もいらっしゃるでしょう。

まず起こりがちなのが、家具を効率よく配置しなければならないという先入観や、テレビや雑誌でよく見るような整ったオシャレなお部屋のイメージにとらわれてしまうことです。もしそんな状態で悩んでしまったら、一度それらは頭の中から追い出してしまいましょう。そして、自分たちはこのお部屋をこれからどのように使っていくのか?ここでどんな生活を送りたいのか?など、住人である自分たちを主体としてイメージすることが快適なお部屋作りへの第一歩となります。

リビング&ダイニングの配置最初に考えること

家具を配置する上で最初に考えたいのは、リビング&ダイニングをそれぞれ独立した空間として使いたいのか、それとも一続きと考えて広い空間のまま使いたいのかということです。ここがレイアウトの大きな分かれ道となります。

それぞれを分けて使いたい場合は、まずリビングとダイニングの境界となる位置を決め、そこに仕切りとなり得る家具を配置します。オープンシェルフは収納スペースとディスプレイスペースを同時に作ることができるのでおすすめです。幅があり、背面がきれいに仕上げられているものであれば、ソファやサイドボードも良いでしょう。リビングとダイニングを分けてから、二つの空間それぞれについて具体的なレイアウトを考えていきます。

一方、リビング&ダイニングを一つの空間として大きく使いたい場合には、家具をできるだけ壁に沿って配置します。間に視線を分断してしまうようなものは置かず、空間に連続性を持たせることがポイントです。また、リビングのソファに座っている時にはダイニングへ、ダイニングテーブルからはリビングへと、視線や意識が向きやすいよう意図してレイアウトできれば、より効果的です。

どちらの場合も、くれぐれも「この場所に家具をどのように置くか」ではなく、「この場所で何をするのか、どのように過ごすのか」から考えて下さいね。自分たちのライフスタイルや生活動線を基にした配置が、自分たちにとって快適な空間となります。

お部屋の配色について

ここに住むことにしよう、とお部屋を決めた段階で、すでに床や壁、天井の色は決まっているかと思いますが、これらをインテリアカラーにおいては「ベースカラー」と呼びます。住居用物件の壁と天井は白やアイボリー、床は茶色のフローリングであることが多いですね。清潔感と安定感のある、ベーシックな配色です。

お部屋の中でベースカラーの次に広い面積を占める、カーテン、ソファ、テーブルなどの色は「メインカラー」といいます。お部屋に合わせて家具を新調できるなら、ベースカラーと相性の良いものを選びましょう。特に注目すべきはフローリングです。使用する木材の種類によってダークブラウンから明るい白木のような色まで濃淡に幅がありますので、木製の家具であれば、床に使われている木材と近い色に揃えることでお部屋に統一感が生まれます。

カーテンとソファーの色について

カーテンとソファはお部屋の印象を大きく左右するポイントです。ベージュやアイボリーなどのナチュラルカラーや畳に使われるい草のような明るいグリーンを使うと自然で穏やかな印象になり、多くの方に安心感を与えます。年齢や性別を問わず好印象を持たれやすい配色ですので、親類や仕事関係の方の訪問が多い場合などにおすすめです。また、木材ととても相性が良いので、柱や梁を活かした内装のお部屋ともしっくりとなじみます。

キッチンの配色も考慮しましょう

システムキッチンにホワイトやシルバーが使われている場合は、それを活かしてホワイト、グレー、ブラックの3色で全体をコーディネートするとスタイリッシュでモダンなリビング&ダイニングを作ることができます。冷たく無機質なイメージを持たれがちなモノトーンですが、自然光の入る空間では清潔感や開放感といった印象が強まるため、すっきりとシンプルに暮らしたい方にぜひチャレンジしてほしい配色です。適度な緊張感がありますので、家事も捗りそうですね。

大人の上質な空間作りは?

落ち着いた空間を作りたければ、ダークブラウンなどの深みのある色を選んでゆったりとした重厚感を出しましょう。この場合は間接照明やスポットライトを合わせることで高級レストランやホテルのようなエグゼクティブな雰囲気を作ることができます。プライベート感も強くリラックスして過ごせますので、ホームシアターでのDVD鑑賞や、こだわりのオーディオセットで音楽を楽しみたい方は、このような環境で作品に浸ってみてはいかがでしょうか。

 

おしゃれなダイニングセットの選び方

家具の中で、大きさをもっとも重視して選ばなければならないのがダイニングセットではないでしょうか。食事をしたり、椅子を引いたりといった動作が快適に行えることも大切ですし、背後を人が通ったり、場合によっては熱々のお鍋をコンロからテーブルに運んだりもしますので、スペースに余裕をもたせ、安全性を確保する必要があります。

一般的に、一人が食事をするために必要なスペースは幅が60cm、奥行40cm、椅子をひくためには50cmが必要とされています。これらを参考に、家族の人数や設置場所の広さを考慮して最適なサイズのものを選びましょう。

併せて重要になってくるのが高さです。日本人向けのダイニングテーブルは多くが高さ70~72cm程度に作られています。新聞を読んだり、ノートパソコンを広げて作業をしたりなど、ダイニングで長い時間を過ごすことが前もって明らかであれば、これより高めのものを選ぶと疲れにくく快適です。食事にしっかりと時間をかけ、団らんを楽しみたい場合や、お部屋を広く見せたい場合には高さ65cm前後に作られたロースタイルのダイニングセットがおすすめです。

どのようなタイプを選ぶにしても、大切なのが素材です。木製を選ばれる方がほとんどですが、同じ木製でも使用する木材によって木目や色味はずいぶんと異なり、それぞれに個性があります。ウォールナットのようにダークブラウンの木材を使用したものであれば重厚感や高級感が強まり、メープルのように明るいカラーのものであれば清々しく爽やかなダイニングになりますし、細かい木目はすっきりとした都会的な印象に、対して節がはっきりとしたものからは素朴さやあたたかみが感じられます。

床や柱、他の木製家具に使われている木材や、インテリアのテイストなどを考慮し、相性の良いものを選びましょう。配色の効果としては、床よりテーブルの色が明るい方が安定して見えやすいとされています。

 

カップボード・サイドボードの選び方

本来は食器棚を意味するカップボードですが、ダイニングボードやキッチンキャビネットなどの名称も混在しており、サイズや形状に明確な区分は見られません。選び方としては、設置スペースや収納したいものの量、大きさに合わせることと、キッチンに立つ人が便利に使えることが大切です。

もしレンジや炊飯器を設置するための場所が確保できていないのであれば、中段にコンセント付きのスペースをあけてあるものはいかがでしょうか。食器と家電を同時に片付けられますし、このタイプは若い人を対象としているせいか、カフェ風のオシャレなものも多く作られています。低いものをお好みでしたら、高さ90cm程度のものを選び、天板に置いても良いですね。

収納スペースは開き戸や引き戸、可動棚に引き出しと商品によってさまざまです。大鍋やホットプレートまで片付けたいなら棚の方が安定して使えそうですし、奥に片付けた物をスムーズに取り出したいなら引き出しが便利です。地震が心配な場合は引き戸にしておくと強く揺れても食器が飛び出しにくいので安全です。

また、設置可能であれば、実際に必要なサイズより一回り大きめのものをおすすめします。収納スペースに余裕があれば、缶詰やレトルト食品、シリアルなどのストック棚としても使えますので、つい買いすぎちゃった!という時にも困りませんし災害時のための備えにもなります。

サイドボードの選び方

リビングは収納スペースの少ない空間ですので、ついローテーブルやテレビ周りに物を出しっぱなしにしてしまいがちです。一人暮らしなら自分に必要なものだけですのであまり気にならないかもしれませんが、ご家族で暮らしているならサイドボードを用意してリビングに家族それぞれの収納スペースを作りましょう。「自分のものはここに片付ける」というルールを決めることで家族全員に片付けの習慣がつき、「もう、また出しっぱなしにして!」の解消に繋がります。

選び方としては、家族それぞれの専用スペースとみんなが使うものを片付けるための共有スペースの両方を確保できる構造のものをおすすめします。専用スペースは、もしすぐに入れるものが思い付かなくても家族一人につき引き出しを一つずつは用意しておきたいところです。というのも、日々の生活の中でショップカードをもらったり、お菓子にかわいいピックが刺さっていたり、洗濯をしようとズボンのポケットを探るとどんぐりが出てきたりと「どこに置いておこう?」と少し悩んでしまうような細々したものが増えていくからです。こういったものをちょっとテーブルに置いておくのと引き出しにしまっておけるのとでは大違いで、一時的に入れておくための仮置き場として引き出しを使うと、お部屋はぐっと散らかりにくくなります。

共有スペースには救急箱や爪切り、文房具など、すぐに手の届く場所にあると便利なものをスタンバイしておくと家族みんなが助かりますね。お子さんがリビング学習をするなら、ドリルやノートを立てられるスペースも用意してあげましょう。保険や賃貸契約などの重要書類、家電の取扱説明書などをリビングで保管されることも多いため、雑誌が立てられるサイズの棚がついていると紙類の収納に便利です。

中を見せたくないなら木製の扉や引き出しのものをおすすめしますが、ディスプレイ要素を加えたい場合にはガラス戸のついたものを選び、見せたいものをバランスよく並べても素敵です。また、安定感を求めるなら脚のないものを、抜け感を作ってすっきりと見せたいなら脚付きのものを選びましょう。天板の上には照明やグリーン、アートフレームなどを飾って楽しんで下さいね。

 

 

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