インテリアにおいて、家具の選び方や配置と同様に大切なのが配色、特にアクセントカラーです。
クッションカバーやアートフレームなどに差し色を使ってお部屋にアクセントをつけるとお部屋に立体感が生まれますし、色の組み合わせによって理想のイメージを表現することもできます。好きな色や、インテリアに使いたい色はありますか?もしあるなら、相性の良い組み合わせを知ってその色をより魅力的に見せたいですよね。今回は色彩の基本についてまとめてみましたので、お部屋の色彩計画をお考えの方はぜひ目を通してみて下さい。
色は赤や青といった色味だけでなく、明るさ、鮮やかさを加えた3つの要素で成り立っており、それぞれを色相、明度、彩度といいます。ファッション誌などで“トーン”という言葉を目にしたことはありませんか?このトーンとは明度と彩度を合わせたもののことを言います。
色相やトーンが似ている色同士であれば統一感が出て、違う色同士を組み合わせるとメリハリがつくなど、この三要素は配色のカギを握っています。基本的にはいずれも近いもの同士で揃えるとまとまりやすく、大きな失敗をすることはありませんので、センスに自信がないという方は似た色で揃えるところから始めてみましょう。
調和した色で配色する|初心者でも簡単にコーディネート
色相が近いものだけを使った配色方法を「類似色相配色」といい、「赤・オレンジ」、「青・青緑・緑」など似た色ばかりの2~3色ほどで揃えると色同士が調和して穏やかな雰囲気を作ることができます。
よりシンプルに1色だけに絞りたい場合は、明度と彩度で変化をつける「同一色相配色」という方法があります。ブルーのソファに水色のクッションなど、同じ色で濃淡に差をつけたものがこれにあたり、上品でスタイリッシュなお部屋になります。
たくさんの色を使いたいなら、「同一トーン配色」で明度と彩度を揃えて色同士に共通性を持たせましょう。カラフルなお部屋でも色同士がケンカすることなく、イメージもまとまりやすくなります。
コントラストでインパクトのある配色に|中級者以上のコーディネート
一方、色を使ってはっきりとしたコントラストを作りたい場合には反対色を組み合わせます。反対色とは、例えば赤色をしばらく見つめてから目を離すと青緑色の残像が目に焼き付きますが、この残像の色のことを指します。青の反対色はオレンジ、紫の反対色は黄緑と、いずれもメリハリが効いておりインパクトのある組み合わせです。
彩度の高い色を使うなら、多用しすぎて居心地の悪い部屋になってしまわないよう気を付けましょう。色のついたアイテムを少数に絞ると、そのアイテムが強調されて特別感を演出することもできます。
心理効果から選ぶおしゃれなお部屋のカラーコーディネート
出典:http://simplemodern-interior.jp/
インテリアに取り入れやすい基本的な配色方法についてお伝えしましたが、そもそもどんな色を使えば良いのかとお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんね。そんな時は色の持つイメージや心理的効果から選んでみてはいかがでしょうか。
赤からオレンジ、黄色までは“暖色”です。暖色は暖かみを感じられるほか、食欲を高めたり明るい気持ちになったりと心身の健康を促す効果があるとされています。楽しく健康的な雰囲気のお部屋を作りたいなら、暖色を使うと良いでしょう。
青緑から青、青紫までは“寒色”です。白と組み合わせると爽やかなイメージで、夏を快適に過ごせそうですよね。寒色は心を鎮め、集中力や判断力を高めてくれますので、勉強や作業に集中したいなどの目的を持っている場合に効果的です。
暖色でも寒色でもない“中性色”には紫や赤紫、緑、黄緑などがあります。暖色と寒色の中間ですのでバランスがとれた色であり、刺激が少ないという性質があります。心のバランスを整えてくれる効果を持っていますので、多忙な方や穏やかに過ごしたい方におすすめです。特にグリーン系の色は観葉植物で取り入れると癒し効果が高まりそうですね。
さいごに
本格的に学ぶと奥が深い色彩の世界ですが、基本を押さえて自分のお部屋に取り入れるだけなら気軽にできそうですよね。まずはメインの1色を決め、相性の良い色を少しずつ加えていくだけでお部屋の完成度は上がっていくものです。目的や理想のイメージに合う色を使い、快適なお部屋作りに活かして下さいね。
コメントを残す